DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

配偶者からのDVを3人に一人の女性が経験しているとご存知ですか。DVは決して他人事ではありません。3年間DVを受けた体験から、被害者が自ら抜け出すことの難しさ、周囲の目の大切さを痛感しています。

「また母に暴言を言ってしまった」を読んで(ぽんこつ♂さんのブログ)

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ぽんこつ♂さんのブログ「30代ニートのブログ | ひきこもりを脱出して自立するぞ!!」の読者です。「また母に暴言を言ってしまった」という23日の記事が、他人ごととは思えませんでした。ただ、ブックマークのコメントに収まる内容ではなくなってしまい、日記にします。

fan.hatenablog.jp

「無職のおっさんの犯罪者の〇〇に雰囲気が似てる」と言われたのがきっかけで、家族への非難の言葉が止まらなくなり、「お前らのせいだ、俺の人生をめちゃめちゃにしやがって」とまで言ってしまった、親に暴言を言ってしまった……という内容です。

私は、ぽんこつ♂さんがご家族に対して言った内容を、暴言だとは思いません。そもそも、最初に言われた言葉がひどいですし、「いうことを聞く大人しくて優しい子を強要した」親なら、たとえ高齢であっても、受け止めるべき言葉です。

「抑圧と能力取得の機会の強奪があるにも拘らず、一人暮らしさせないように仕向けて、悪影響を与え続けた」というのは、ひどいことだと思います。でもきっと、そういうのを無自覚にやってしまうご家族なのだろうなと思い、何とも言えない気持ちになります。

私がブログの読者になったのは、夫の家族とぽんこつ♂さんに少し共通点があるように感じたからです。夫は都内の核家族で育った40代で、30代の引きこもりの兄弟がいます。遠方の大学に進学したかったけれど、父親が強硬に反対し、就職するまで実家暮らしでした。就職と同時に地方勤務になり、家を出ています。

義父に抑圧されたということを、よく問わず語りで話していました。兄弟は、大学受験の前後に引きこもりになったようです。義父は旧帝大出身で、大手企業の社員でした。ステータスを気にするようで、自分の望む道に進むよう圧力をかけたのが原因ではないかと感じます。

外向的だった夫は、就職し、結婚しました。ただ、2度の結婚でDVを繰り返しています。最近になってやっと、パーソナリティ障害だと診断されました。

ぽんこつ♂さんが自分の生い立ちとこれまでについて、内省的にみているのを、少しうらやましく感じます。夫は自分の屈折した感情を、妻や仕事で付き合う立場の弱い女性にモラハラやDVという形でぶちまけます。自分が抱えている問題を、立場の弱い女性に転嫁し、相手を責め立ててストレスを発散するので、内省的に自分を見つめることがありません(本人はたぶん「ある」と言うでしょうけど、はたから見る限りは感じられません)。

子どもがパーソナリティ障害と引きこもりになる家庭というのは、普通ではないと思うのです。でも、夫は実家に問題があったとは思いたくないようです。

夫の実家は虚飾が多い気がします。外では仲睦まじい夫婦、父親を尊敬する息子を演じようとしますが、お酒が入って最後はいつもケンカです。互いに叫ぶ、怒鳴る、物が飛ぶ(鉄拳も)で、目も当てられない状態になります。

家に流れる空気というのが、夫の実家でも、夫と同居していたころの我が家でも、重苦しく感じました。夫はそう感じていないはずですが。夫はせっかく家を出ても、実家と同じような家庭しか作れないようです。

それで、ご自身の問題、ご家族の問題に自覚的になってるぽんこつ♂さんのことを、少しうらやましく感じました。自分や家族を客観的に見られることは、いつか社会に出たときに、きっと強みになると思います。