夫「結婚は成り行き」
納得できない夫の一言です。「結婚は成り行きだった」。ちょっとややこしいのですが、これは私との結婚ではなく、前妻との結婚についてだそうです。「好きでも何でもなくて、ただ成り行きだった」と。聞いて「はあ?!」と思うのは、私だけでしょうか。
二度の結婚で同じ轍を踏んだ
夫は20代で前妻と結婚しました。ただし、転勤によりいわゆる遠距離婚を何年も続け、同居後、夫のDVが原因で離婚しています。で、離婚して何年かして私と出会って、遠距離恋愛から結婚して、同居を始めて数か月で初めてのDV、そこからDV常習犯へまっしぐら……でした。
夫からすると、見事なまでの繰り返しというか、DVに至るまでも至ってからも、既視感があっただろうと思います。自分が手を出すのが時間の問題だというのは、分かっていたはずです。私はずっとそう思ってきました。前妻とそんなことがあったのに、私と同じことをやっているじゃないかとか、私が言ったんだと思います。それに対する夫の答えが、冒頭の一言でした。
私を説得しようとする言葉がすべて的外れ
夫としては、前妻はどうでもよかった、でもお前はそうじゃないと言いたかったようなのです。でも、私には全然、そう聞こえません。私との結婚だって成り行きで、好きでも何でもなかったでしょと感じます。
夫は言葉に敏感な方です。私はよく、人の気持ちを読まずに雑な言葉の使い方をしてしまいます。夫を烈火のごとく怒らせた経験は、掃いて捨てるほどあります。夫は言葉の威力がよく分かっているからこそ、私に対して罵詈雑言を浴びせかけ、自尊心を最大限に傷つけてくれました。その割に、最近、私を説得しようとして発しているらしい言葉が、なんだかことごとく的外れです。幻滅します。
(まだ夫に幻滅する余地があるのが、私の甘いところです……)
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