新しい人生のはじめかた - DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

「新しい人生のはじめかた」。ダスティン・ホフマン、エマ・トンプソン主演の映画です。バツイチの男性が娘の結婚式に出るためロンドンを訪れ、家族と久々の再会を果たすも、馴染めず浮いてしまう。散々な日に、独身のまま40代になり、周囲や母親のお節介に嫌気がさしている女性と出会い、意気投合するというお話です。

ジャンルはラブロマンスです。恋愛や結婚に傷つき、憶病になっている大人の男女が偶然出会う。恋の障害になるのは、アメリカとイギリスという生活拠点の違いよりも、過去の傷や将来への恐れなど、それぞれが抱え込んでいる事情の方です。

エマ・トンプソンの「傷つくのが怖い」という言葉。結婚してDV被害者になって別居中の身としては、すごく同感します。恋愛して結婚しなければ、傷つかなくてすんだ話なので。

恋愛の障害の一つである、娘のことを思っているんだけど何だか煩わしい母親像にも、「わかる」と思ってしまいました。「早く結婚しなさいよ」とか言うけど、（あなたのためにできないじゃないの！）という……。娘を思っているのに足を引っ張るところが、見ていて憎めないです。

自分も新しい人生がはじめられるかもしれない。そんな思いにしてくれる映画です。

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