DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

配偶者からのDVを3人に一人の女性が経験しているとご存知ですか。DVは決して他人事ではありません。3年間DVを受けた体験から、被害者が自ら抜け出すことの難しさ、周囲の目の大切さを痛感しています。

DVは「民事不介入」じゃない ―ボビー・オロゴン釈放のFRIDAY報道を読んで

DVは「民事不介入」じゃない


ボビー・オロゴンのDV報道を見て、悔しいことはたくさんあります。中でも、信じられなかったのが、FRIDAYデジタルの5月20日の「『妻へのDVで逮捕』 ボビー・オロゴンがそれでも釈放されたワケ」という記事。

 

news.yahoo.co.jp

暴力に「民事不介入」と全国紙記者が放言

全国紙記者の発言として、下のような引用があります。

 

逮捕当日の時点で、釈放前提で捜査が進められていた。奥さんに目立った外傷はなく、ボビー容疑者が酒やクスリでおかしくなっているわけでもなかった。『民事不介入』という言葉があるように、これは夫婦間トラブル。

 

これは間違えです。私が警察にお世話になったとき、「昔は民事不介入と言っていたけれど、今はそういう時代じゃない」とはっきり言われました。民事不介入と言って警察はDVを遠ざけていたけれど、それでは被害が防げないからDV防止法ができたのではないですか。

DVに関しては、警察は民事不介入ではありません。暴力沙汰でないと、警察が介入しにくいのは確かです。でも、暴力の事実があれば警察は動いてくれます。

誤った印象を与える記事を載せてほしくないのです。不勉強なまましたり顔で発言した全国紙記者と、無責任にもそのまま載せた執筆者に怒りを感じます。

 

警察はDVがあったら動いてくれる

暴力があった場合、ボビー・オロゴンのように現行犯であれば、逮捕できます。その場で通報できなくても、被害者が被害届を出し、捜査を進めてもらうこともできます。できることが限られるのは確かです。でも、警察で対応できないことは裁判所や行政の相談窓口、弁護士など、相談先を紹介してくれます。

ボビー・オロゴンの妻が自ら通報するまでには、相当な葛藤があっただろうと思います。「長年にわたりDVを受けていた」と報道陣に告白しています。

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年齢差や収入を考えれば、夫婦間に圧倒的な上下関係があっただろうことは、想像に難くありません。世間の関心は移ろいやすいもの。でも、彼女の一歩を踏み出そうとする行動が実を結ぶことを、私はずっと祈ります。

 

マスコミはDV加害者の量産に一役買っている

配偶者からのDVを、女性のおよそ3人に1人が経験しています。特に女性はいつ被害者になってもおかしくない状況です男性誌とはいえ、責任ある報道をしてほしい。ただでさえマスコミは、男尊女卑の意識のバラマキで、DV加害者の量産に貢献しているのですから。