DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

配偶者からのDVを3人に一人の女性が経験しているとご存知ですか。DVは決して他人事ではありません。3年間DVを受けた体験から、被害者が自ら抜け出すことの難しさ、周囲の目の大切さを痛感しています。

音信不通の夫を心配する自分が嫌だ

音信不通のDV夫を心配する自分が嫌だ

先週の金曜から夫と連絡が取れなくなりました。こちらが返信が必要なメールを送っても、返ってこない。夫が大量のメールを寄こしたり、凄まじい数の着信履歴を残すことは珍しくありません。ただ、返事がないことは、これまでありませんでした。このところ体調が悪いらしいと聞いていたので、少し心配になってしまいました。

 

不安で寝られなかった

正直言うと、昨晩はかなり遅くまで寝られませんでした。心配でした。でもこちらから大丈夫か聞くのは憚られます。布団の中でずっと寝返りを打ち続け、泣いてしまいました。そのせいか、今日は左目が痛いです。

そんな状態のところに、夫との共通の知人から連絡が来ます。

「週末、旦那さんと飲んだんです。無事帰宅されましたか?」

「えっ」と言いそうになるのを、必死で押しとどめます。別居していることをまだ周りに言っていないので、「ええ」とお茶を濁しました。

「すごく酔っていらっしゃったので、ちゃんとケガせずに帰れるのか心配したんですよ」

「……最近、人と会えないので、いろいろ溜まっていたんですかね」

何とか適当にはぐらかしながら、冷や汗が流れるのを感じます。その後も色々話しましたが、話に身が入りません。転倒してどこかに頭を打ち付けている夫の姿が目に浮かびます。

暴力を受けていたときは死んでくれればいいと思った

正直、死んでくれればいいのにとこれまで何度も思いました。特に同居中、暴力を受けていた時は。家を出てからも、脅しの電話を掛けてくるたび、そう思いました。

ろくでもないことを願うからいけないんだと自分を責めました。この時点で、想像の中で夫は完全に死んでいます。孤独死して、死後数日が経過というのを本気で考えました。

長い電話が終わった後、着信拒否にしている夫の番号に迷わず掛けました。

で、電話に出たんです。そして、私はほっとしたんです。情けないことに。

夫を気にせず生きていきたい

離婚するのだから、こんな状態ではいけないと思います。相手が何をしようが、どうなろうが、知ったこっちゃない境地に行かなければならないのです。

夫の死を願うのではなく、夫のことを気にする自分の気持ちこそを少しずつ押し殺さないといけない。まだ時間がかかりそうですが、いつかきっとできると信じます。