DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

DV被害の妻から伝えたい身近なDVの現実

配偶者からのDVを3人に一人の女性が経験しているとご存知ですか。DVは決して他人事ではありません。3年間DVを受けた体験から、被害者が自ら抜け出すことの難しさ、周囲の目の大切さを痛感しています。

しなくて後悔していること―加害者の前のパートナーに会う―DVは防げる(3)

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私が、しなかったのをとても後悔していること。それは、夫の前妻に会うということです。結婚した後、前妻が誰か分かったので、もし連絡をとろうとすれば、とれたのです。共通の知り合いもいました。でも、しませんでした。夫は仕事を失った困難なときに、前妻に見捨てられたと言っており、それを鵜呑みにしてしまったのです。DV加害者は、過去にも暴力をふるっている場合がとても多い。ですから、以前加害者が付き合っていた人に会い、話を聞くことは、あなたを救うかもしれません

加害者は前のパートナーを悪く言う

夫は、前妻のことを悪く言っていました。見捨てられた、とても口では言えないような許しがたいことをされた、云々。同情を買おうとしたのでしょうね。そもそも、夫の認識自体が、ねじれてしまっている可能性もあります。

私はずっとそう吹き込まれて、本気にしてしまいました。実際は、前妻は暴力をふるわれ、耐えかねて家を出たわけです。別居の直前に問いただしたら、夫はそうあっさり認めました。前妻がしたという許しがたいことが何なのか知りませんが、警察を呼んだとか、そんな程度ではないかと思います。

加害者と付き合い始めたばかりの女性は加害者の前のパートナーを憎悪する

アメリカ人カウンセラーのランディ・バンクロフトによると、DV加害者と付き合い始めたばかりの女性が、加害者の前のパートナーをひどく言うのは、よくあることだそうです。場合によっては、加害者以上にひどく激しい口調で、会ったこともない人のことをののしるのだそう。加害者から前のパートナーがいかにひどかったか吹聴され、真に受け、自分がこの人を愛してあげなければと思うからです。ただ、残念ながらそう遠くない将来、自分が同じ目に遭うわけです

私がまさにそうでした。浅はかにも加害者の言うことを信じ込み、自分が将来味わうことになる辛酸をなめ尽くした人を、ひどい人だと決めつけました。まして、話を聞こうとは思いもしませんでした。

加害者の前のパートナーにできるだけ早く会う

ランディ・バンクロフトは、相手の前のパートナーにできるだけ早く会うことをすすめています。自分のパートナーから威圧感や、怒りの抑制がきかない感じを受けたら、ましてDVを受けていたら、できるだけ策を講じて、会う努力をしてください。

加害者に「お前のせいだ」「お前が悪い」と言われ、自責の念にかられている被害者は多いはずです。前のパートナーに会えば、悪いのは被害者ではない、加害者は誰に対しても、そういう態度に出ると分かります

私は、夫の前妻に会わなかったことをずっと後悔し続けるでしょう。こんな思いは、してほしくないのです。

 

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